世の中の本当の価値を持つ。(その2)
人生に対する答えが見出されずに、混沌とした先の見えない濃霧の中で、真綿でじわじわと締め付けられるように、生きる平衡感覚を壊されていった芥川龍之介。
そして、自ら生きる力を手放していった・・・。
ウイーン生まれで精神科医のビクトル・E・フランクルは、著書の「夜と霧」の中で、アウシュビッツ収容所での自らの悲惨な体験談を書きました。
ドイツ軍により、ユダヤ人は虫けらのように扱われ、ガス室に放り込まれ殺されていったそうです。そんな絶望的な中にありながら、それでも希望を持ち続けていられる人と、そうでない人とに分かれたそうです。
彼は「内面的な拠り所を持たなくなった人間のみが崩壊せしめられた」と分析しています。
この、内面的な拠り所とは何でしょうか。現実から逃避する妄想でもなく、根拠のない慰めでもないのです。
それは、確かな希望なのです。
ここに、「人の価値」が「人生の意味」が隠されています。
人の価値とは・・・、人生の意味とは・・・。この世がすべてでしょうか?
死を越えた先に何が待っているのでしょうか?絶望でしょうか、それとも、希望でしょうか。
もう一度、全身全霊を用いて、自分で答えを出すときなのかもしれません。
これは、誰でも求めれば与えられるものなのです。
唯一の神であるイエス・キリストによって。