世の中の本当の価値を知ろう!
残念な数字ですが、今年も11年連続で自から命を絶つ人の数が3万人を超えてしまったようです。
中でも中高年の自殺者が増えているようです。経済の問題で追い詰められて亡くなる方も多い
ようですが、生きる目的を失い人生に終止符をうってしまう若者も少なくないことに、複雑な
思いにさせられます。
38歳で死を選んだ芥川龍之介は、ある旧友へ送る手記で「僕の場合は唯ぼんやりした不安である」
と自殺した理由を書いています。
「唯ぼんやりした不安」とは、理由にならないような、しかし、はっきりとした理由を残して
います。
彼は残念ながら人生に対する「明確な答」を持っていなかったのです。
ウイーン生まれで精神科医のビクトル・E・フランクルは、著書の「夜と霧」の中で、アウシュビッツ収容所での自らの悲惨な体験談を書きました。
ドイツ軍によりユダヤ人は虫けらのように扱われ、そして殺されていったそうです。
そんな絶望的な中にありながら、それでも希望を持ち続けていられる人と、そうでない人とに分かれたそうです。
彼は「内面的な拠り所を持たなくなった人間のみが崩壊せしめられた」と分析しました。
この内面的な拠り所とはなんでしょうか・・・。
それは、この世の価値として信じられている「お金や名誉」などではなく、このような
絶望の崖っぷちに立たされても持つことのできる、確かな「希望であり平安」なのでは
ないでしょうか。
「わたしは、世の光です。わたしに従う者は、決してやみの中を歩むことがなく、命の光を持つのです」 新約聖書
「この水を飲む者はだれでも、また乾きます。しかし、わたしが与える水を飲む者はだれでも、決して乾くことがありません。わたしが与える水はその人のうちで泉となり、永遠のいのちの水がわき出ます」 新約聖書