かならず、春はくる。
空は重く、鉛色に凍った空気にさえぎられ、陽光も届かない。
凍てつく風に身を縮め、暗黒へと落ちていく錯覚を気力で振り払う。
いつかは、光が差し込み、震える身体を暖めてくれると・・・。
凍ったこころに、色とりどりの花が咲き乱れる春の訪れを信じて。
かならず春はくるのだから。
だから、今日も生きよう。
「ゆりの花のことを考えてみなさい。どうして育つのか。紡ぎもせず、織りもしないのです。しかし、わたしはあなたがたに言います。栄華を窮めたソロモンでさえ、このような花の一つほどにも着飾ってはいませんでした。しかし、きょうは野にあって、あすは炉に投げ込まれる草をさえ、神はこのように装ってくださるのです。ましてあなたがたには、どんなによくしてくださることでしょう。ああ、信仰の薄い人たち。 (ルカによる福音書12章27節・28節)
春になると不毛の大地から、待ってましたとばかりに色とりどりの草花が顔を出します。
どうしてこんなに綺麗なのでしょう。
聖書は、野にひっそりと咲く花や、人に踏みつけられてしまうような草にさえ神は目を留めてくださり、神の御手においてくださっていることを教えます。
そうであるならば、どのような人でも神は愛してくださらないはずがあるでしょうか。