モンスターとなったひきこもり

また、ひきこもりの青年(30歳)が事件を起こしてしまった・・・。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00175662.html


残念なことですが、このような事件はこれから増えることが予想されます。
現在引きこもりの人たちは、100万人以上いるといわれます。(まだまだ偏見があるために、なかなか表にはでない)世間からは「甘え」だとか「贅沢だ」という眼で見られるので、家庭内のできごととして隠しておくケースがほとんどです。
また、今回のような事件の報道が流れるたびに世間の目を意識し、ますます扉を堅くして問題を閉じ込めてしまうことで解決の道を閉ざしてしまうことも避けなければなりません。



ひきこもりは、長引けば長引くほどに脱出の道は遠のいていきます。
長い人生の一時的な危険の回避としての引きこもりには意味があるでしょう。けれども、今回のように引きこもりが長期化すると、ほとんどが人を壊し家庭を壊してしまいます。



引きこもりの人は、狭い部屋の中が全ての生活環境(ネットだけが外の世界と繋がる手段)となるために、ますます正常な人間の思考(ごく狭い範囲の中での思考しかできなくなる)ができなくなります。


例えば、身体が病気で動こうにも動けない状態ならば、誰でも仕方ないと諦めるでしょう。
しかし、こころ(思考)が眼に見えない鎖でつながれていて、他人には健康そうに見える若者が「動くことができない(これが引きこもり)」としたら、これは苦しいです。(うつ病も同じです)
本人が一番苦しんでいます。また、家族も彼らの接し方がわからず怯えて暮らすようになり、親子の関係が逆転してしまったり、あるときには親子が夫婦のような関係になってしまうことがあります。
最悪は「自分をダメにしたのは親であり、また家族だ」という被害妄想の殺人者に似た心理状態に陥り、今回のような事件に発展する恐れもあります。





ではどうすれば良いのでしょうか。
長期化する前に、専門機関に相談することが必要です。家族内のことは恥だと思わないでください。また、自分の子どもは大丈夫だと軽く考えないことです。
そして、過度のかかわりを避けて自分たちの生活を楽しむことも大切です。(距離を置くことで、自立を促す効果もある)
勇気をだして第三者を家庭に入れることも考えてみてください。家庭内に新鮮な空気を入れることで、解決策が見えてくることもあります。


※引きこもりの子どもを持つ親の会⇒http://www.khj-h.com/
※NHKひきこもり情報⇒http://www.nhk.or.jp/fnet/hikikomori/