信仰の道を走りぬけよう!(その2)


ヤコブの手紙には「信仰は行いによって全うされる」(2:22)とあります。アブラハムもラハブも、行いによって信仰の代表としてヘブル人への手紙に書き残されました。


アブラハムは説明するまでもないでしょうからここでは省き、ラハブの信仰を見てみましょう。


ヨシュア記では、モーセが死んだ後にヨシュアに主が「ヨルダン川を渡り、わたしがイスラエルの人々に与えようとしている地に行け。」(1:1,2)と命令をされたところから始まります。


そしてヨシュアは、ヨルダン川の向こう岸にあるエリコという町に二人のスパイを遣わしました(2章)。この二人のスパイは、隠れるのに都合の良いと思われる娼婦のラハブの家に泊りました。しかし、強大な国であったエジプトを滅ぼし、海を歩いて渡ったり、何も食料のない荒野で生きながらえていたこのぶきみな民のうわさは広まっており、町に入ったスパイもすぐに知れることになります。ラハブの家にエリコの王より使わされた兵士が来たが、うまく騙して追いやります。


そして、彼らが来たのはエリコを滅ぼすためだと知っていたラハブは、町から逃がすことを条件に自分と家族を救ってくれと、取引きを持ちかけました。スパイは了承し、ラハブの家が襲撃されないように目印として窓に赤いひも結ぶよう命じました。ラハブは言われたとおり行なったので家にいた家族も滅ぼされませんでした。(6:22,23)


さて、ラハブの信仰とはなんでしょう。ラハブの行いとはなんでしょうか。


それは、1.二人のスパイをかくまった。2.窓に赤いひもを結んだ。


この2点だけなのです。おそらく主への信仰があったかもしれませんが、娼婦でした。それでも、言われたことを行い、その行いゆえに後世に信仰の人として名を記されているのです。


その後のラハブはサルモンと結婚してボアズを生みます。ヨシュア記から混乱の士師記を過ぎてルツ記に移ると、ルツが登場します。ルツはたまたま落穂拾いに行った畑の所有者だったラハブの息子のボアズと知り合い結婚することになります。そのひ孫にダビデ王が誕生し、さらに28代後になると、イエスが生まれるのです。これが主の計らいです。





ラハブだけをみてきましたが、そうそうたる信仰の大先輩が空(天)で応援してくださっています。


そして、わたしたちが走り抜ける信仰の先に待っているのは、「義の栄冠が用意されている」(テモテⅡ・4:8)のです。


どうですか、こんなに力強い応援団がいるなんてワクワクしませんか。この応援団の団長が「神の右の座に着きとりなしていてくださる」(ローマ8:34)イエス様です。